CAEエンジニア養成/計算力学技術者資格取得支援
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「電子機器」は以前から高機能化・小型化・軽量化・薄型化が進められていましたが、現在でもその傾向は止まるどころか、より一層、進化しています。
一方、半導体部品は高速化・高集積化・高機能化が進み、発熱量が増大しています。そのため、電子機器の単位体積当たりの発熱量は増大の一途です。
また、パソコンでは発熱箇所がCPUやGPU等、特定の箇所に集中していますが、他の電子機器でも同様な傾向にあります。
さらに騒音対策、EMC対策等により、放熱設計がより困難になっています。
「自動車分野」ではハイブリッドカー、電気自動車、燃料電池車と、動力系が内燃機関から電気モーターに変わりつつあります。また、現在の自動車でもエンジン制御等で多数の電子部品が使用されていますが、自動運転車など、さらに電子部品の搭載量が増加することにより電子機器の放熱対策が重要になります。
本講座では、筺体の放熱特性をご説明し、最後にプリント配線板の放熱特性をご説明します。ご説明する筺体は密閉筺体、自然空冷筺体、強制空冷筺体の3種類です。
1 | 「密閉筺体」では、内部の空気に効率良く放熱することと、筺体自体に効率良く伝熱させることが放熱性を向上させることになります。内部空気や筺体への伝熱方法と、それぞれの放熱特性についてご説明します。 |
2 | 「自然空冷筺体」では、通風孔の位置やサイズが重要になります。放熱性だけを考慮すれば、筺体の上面と下面に大きな通風孔を設ければ良いのですが、それでは筺体内に異物が落ちたり、埃による放熱性の低下等、様々な問題が生じる可能性が高くなります。通風孔を筺体側面に設置する場合の注意点などをご説明します。 |
3 | 「強制空冷筺体」でも、通風孔の設計は重要です。強制空冷は自然空冷と違い、ファンによって空気の流れを作り出すため、空気の流動状態は容易に把握できそうですが、意外と把握できていないことが多いようです。いくつかの状態を例に空気の流動状態を見ていただくことにより、部品配置の参考にしていただくことができます。 |
4 | 最後に、「プリント配線板の放熱特性」をご説明します。プリント配線板は配線材料として銅が使用されています。銅は熱伝導率が高いため、プリント配線板は熱の観点からみると放熱板としても利用できます。銅箔の厚さや残存率等によるプリント配線板の放熱特性の変化についてご説明します。 |
なお、「筺体の設計」において、もっとも重要な部品であり、発熱量も大きい、「半導体部品」の構造や放熱特性を理解することにより、筺体全体の設計や熱シミュレーションにも役立ちます。
そのため、「電子機器の放熱技術入門【半導体部品編】」も併せて受講していただくことをお勧めします。
半導体部品の放熱構造を学びたい方
電子機器の放熱設計、放熱シミュレーションを担当している方
伝熱工学の基礎知識(伝導、対流、放射を理解していること。熱抵抗の意味を理解していること。)が必要です。
※事前に「伝熱工学基礎講座」を受講していただくことで、当講座で必要な知識をすべて習得していただくことができます。
電機、電子部品、自動車、自動車部品等、電子機器の放熱技術を必要とする分野
1. 筺体の放熱
1-1.筺体の放熱(密閉筺体)
1-2.筺体の放熱(自然空冷筺体)
1-3.筺体の放熱(強制空冷筺体)
筺体の放熱をご説明します。筺体の放熱は、筺体の状態や冷却方式によって採るべき放熱方法が異なります。
密閉筺体では金属筺体を前提とし、筺体の放射率、部品の冷却方法、筺体への熱伝導方法による放熱特性の違いについてご説明します。
自然空冷用筺体では空気流入口と空気流出口と部品との位置関係が重要となります。これらの位置関係についてご説明します。
強制空冷用筺体ではファンによる空気の流動状態が重要になります。ファンを流入口、流出口に取付けた時の空気の流動状態をご説明します。また、通風孔の穴のサイズにより空気の流動状態がどのように変化するかをご説明します。
2. プリント配線板の放熱
2-1.プリント配線板サイズ
2-2.内層銅箔厚
2-3.銅箔残存率
2-4.半導体パッケージの実装位置
2-5.周辺部品の発熱
2-6.サーマルビア
2-7.部品内蔵基板
プリント配線板は電気接続と部品の固定以外に、放熱板としての効果があります。プリント配線板が放熱効果を持つのは配線材料である銅箔によるものです。したがって、プリント配線板のサイズや内層の銅箔厚、銅箔残存率、部品実装位置によって放熱特性が変化しますので、これらと熱抵抗の関係をご説明します。
なお、上記の条件はプリント配線板上に発熱する半導体部品が1個だけ搭載されている状態ですが、通常は複数の部品が搭載されており、周囲の部品も発熱しています。周囲部品の発熱により半導体部品の放熱性も低下しますが、その放熱特性の変化についてご説明します。
プリント配線板表面に搭載さている部品の熱を銅箔残存率の大きい内層銅箔に効率良く伝えるためにサーマルビアがありますが、そのサーマルビアによる放熱特性の変化についてご説明します。
現在のプリント配線板は表面のみに各種部品を搭載することが主流ですが、高密度実装のため、プリント配線板内に部品を搭載するケースもあります。プリント配線板は熱伝導率の低い絶縁材料が多いため、プリント配線板内部に搭載された部品の放熱性は低下する可能性が高いので放熱設計には注意が必要です。プリント配線板の構造により、内蔵された部品の放熱性がどのように変化するかご説明します。
出張開催や講師派遣等を除き、通常は当研究所の太田会場にて開催しています。(時間は目安)
講習会場 |
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【太田会場】→アクセス 群馬県太田市本町29-1 ものづくりイノベーションセンター内 ■太田駅(東武伊勢崎線)から徒歩8分 ■北関東自動車道「太田桐生IC」から車で12〜14分 ■専用駐車場あり(無料) ■身体障害者用トイレあり |
【その他の会場】 ■企業様・団体様・教育機関様等への出張開催等、ご相談ください。→お問い合わせ |
【通信受講】 会場までの交通が不便な方や、まとまった時間が取れない人は、在宅での通信受講も可能です。 講師が受講者の学習の進捗状況や、身につけた技術を把握できる形式で、しっかり学習をサポートしながら開催するため、会場での受講と同様の実力を身に着けることができます。 ■インターネット環境が必要です。(講師への質問や解答提出、返答受取に使用) |
■講習会カレンダーにて、太田校のお申し込み可能日(〇と記載されている日)、または、太田校で同じ講習が開催されている日から、希望日をお選びいただくことができます。
■講習会場での受講は講習カレンダーに記載された時間、A、B、C、からお選びいただくことができます。
■この講習の学習時間は300分(休憩含まず)です。
詳細時間 |
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Aプラン 10時〜16時(昼休憩50分、リフレッシュ休憩10分) |
Bプラン 10時30分〜16時30分(昼休憩50分、リフレッシュ休憩10分) |
Cプラン 12時30分〜17時50分(リフレッシュ休憩10分×2回) |
■通信受講者は、講習カレンダーに関係なくお申し込み可能です。
■通信受講の期限は教材到着から約3か月後です。
■受講修了にじゅうぶんな期間設定となっておりますが、ご希望の場合は有料で延長も承っております。
1名様あたりの受講料は下記表の通りです。
■受講料には、教材および事務費が含まれております。
■別途、消費税が必要です。
■一般開催:他の受講者様とご一緒の集合開催です。
■貸切開催:一緒にお申込の人のみでお申込を終了して貸切にします。
一般開催 | 太田校受講料 |
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1名 | 50,000円 |
2名同時申し込み&受講 | 35,000円 |
3名以上同時申し込み&受講 | 30,000円 |
貸切開催 | 太田校受講料 |
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1名 | 80,000円 |
2名同時申し込み&受講 | 45,000円 |
3名以上同時申し込み&受講 | 35,000円 |
通信受講 | 受講料 |
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基本(3か月以内) | 40,000円 ※各種送付料として、別途890円。 |
受講期間延長(希望者のみ) | 2カ月毎に5,000円の追加受講料 |
出張開催・講師派遣・講習会請負等、企業様・団体様・教育機関様の研修 |
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開催条件により異なります。お見積もり無料。お気軽にご相談ください。→お問い合わせ |